《米海軍横須賀基地 新司令官着任》 艦隊、家族、地域住民まで。「絆」で結ぶホプキンス大佐の思いとは?
Commander, Fleet Activities Yokosuka Japan公式YouTube
横須賀市民に“ベース”の愛称で親しまれている米海軍横須賀基地。
この動画は、2024年に行われたスプリングフェスティバルの様子です。国籍や世代を超えて交わされる、生き生きとした笑顔が溢れています。当時の司令官ソボル大佐が、気さくに交流する姿も印象的です。
西太平洋の要塞から愛あふれるコミュニティへ

横須賀米海軍基地は、米海軍の第7艦隊の母港であり、西太平洋における米海軍の戦略上最も重要な海外拠点です。
任務:米国第七艦隊に奉仕すること 日米同盟を支援すること
ビジョン:最高の海軍兵士と軍属が、その家族とともに日本で勤務したいと思える、活気のあるコミュニティを築くこと
2025年9月19日、米海軍横須賀基地で行われた司令官交代式。それは儀式を超えた、日米の絆を象徴する心温まる瞬間でした。式典には、基地所属の将兵やその家族、日本の海上自衛隊幹部、自治体関係者など約250名が参列しました。
涙が止まらない—ソボル大佐のスピーチ
第39代司令官、レス・ソボル大佐が離任し、後任としてジョナサン・A・ホプキンス大佐が第40代司令官に就任しました。
任務を全うしたソボル大佐のスピーチに、会場全体が感涙に包まれました。
「最後に、当基地の生命線である皆さん、すなわち米海軍横須賀基地で勤務する海軍兵、民間人、そして日本人従業員の皆さん。補給のために寄港するすべての艦船、安心できる家に移り住むすべての家族、そして要請に即応できるすべての前方展開部隊。これらはすべて、皆さんの力で成り立っています。皆さんこそが、第7艦隊の即応態勢を支える礎です。
皆さんの司令官を務められたことは、一生に一度の栄誉でした。皆さんの日々の働きに畏敬の念を抱きながら、ここを去ります。本当にありがとうございました。
出航の準備を整え、満ち足りた気持ちでこの地を離れます。この素晴らしい任務期間をありがとうございました。順風満帆、そして追い風を。」
権威ある司令官が、一人ひとりの貢献者の名前を挙げながら、ユーモアたっぷりに感謝の気持ちを伝える姿。会場は溢れんばかりの拍手とアットホームで温かい雰囲気に包まれました。このスピーチを聞きながら、私も胸がいっぱいになりました。
ソボル大佐の功績

コロナ禍後の基地運営の再活性化
ソボル大佐は、2022年7月8日に第39代横須賀基地司令官に就任し 、2025年9月19日まで任務を務めました。就任した2022年という時期は、前任者であるジャレット大佐が約2年間にわたり新型コロナウイルス感染症対策に尽力した直後でした。コロナ禍後の基地運営再活性化の重要な時期に指揮を執り、基地運営と第7艦隊の運用即応性を支えました。
軍事態勢と運用即応性への貢献

基地司令官の役割の一つは、「艦隊の運用即応性を確保するための後方支援を専門的に行うこと」です。ソボル大佐は、横須賀基地司令部の約1,500人の隊員と職員を、第7艦隊の「常に戦える態勢」を支える強固な土台であると考え、幅広い支援を行ってきました。
①インフラ整備と物流・港湾性能の強化
基地の運用効率と安全性を向上させ、艦船の入港・整備・補給の速さと安全性を改善。これにより第7艦隊の即応性や戦略的柔軟性が大幅に向上した。
②生活環境・サービス向上の改善
基地内宿舎の大規模アップグレードやPurdy Fitness Centerの空調システム改修など、軍人・家族・従業員の暮らしの質を向上。これにより、士気の維持や基地コミュニティ全体の満足度・安定性向上につながった。
③戦略的・運用的な強化
桟橋改修などの物理的施設強化と、多数の艦船の入出港及び維持に伴うロジスティクスの管理、安全対策など、運用能力を高める施策をバランス良く実施した。
その功績が高く評価され、在任中には「海軍で最も優れた指揮所」として認められる 指揮所環境調査(Command Climate Survey)での最高評価 を獲得。さらに、基地運営の優秀さを示す 施設優秀賞(Installation Excellence Awards)を2度受賞 するなど、数々の成果を残しました。
心の橋を架けた地域との絆

横須賀基地の司令官として、地元自治体、市民団体、政府機関との関係を深めることにも尽力しました。基地の安定した運営には、地元コミュニティとの良好な関係が不可欠であるとの考えから、基地と横須賀市の連携を一層強化しました。
そのリーダーシップは基地内外からも高く評価され、離任に際して、横須賀市長・上地克明氏から感謝状が贈られました。
一般公開イベントの復活・開催
コロナ禍で控えられていた Friendship Day や Spring Festival といった交流イベントを再開し、多くの住民と基地が直接関われる機会を提供した。
オープンな姿勢・地域へのアクセス
基地ゲートを歩行者開放するなど、普段は立ち入れない基地を「親しみやすいものにする」動きがあった。これが「基地=閉ざされた場所」というイメージを和らげる効果を生んだ。
Fleet(艦隊)・Family(家族)・Alliance(同盟)—愛に満ちた基地の理念

横須賀基地運営のモットーとして、Fleet(フリート), Family(ファミリー), Alliance(アライアンス)を掲げています。
フリート(艦隊): 第7艦隊の任務を遂行するための支援
ファミリー(家族): 基地で働く隊員やその家族の生活の質の維持・向上
アライアンス(同盟): 日本との永続的なパートナーシップと信頼関係の強化
横須賀基地は、まさにこの3つの柱が融合する場所であり、軍事的な拠点であると同時に、日本とアメリカの信頼関係を深めるための重要な場所。
この相互理解と協力が、インド太平洋地域の安定と平和に不可欠な強固な基盤を築いています。
時を超えて受け継がれる旧横須賀鎮守府会議所

交代式が行われたホールには、日米の国旗が並んで掲げられ、柱には菊花紋章の装飾が施されています。
この建物は、旧横須賀鎮守府会議所・横須賀海軍艦船部です。
昭和9年(1934年)まで工事が進められたこの歴史的建造物は、天井上部や鉄骨トラスに幾何学的な浮き彫りの装飾が施されています。横須賀鎮守府管内で関東大震災後に建設された建物の中では最も装飾性に富んだ建築物と言われています。現在、1階は米海軍横須賀基地司令部、2階は多目的ホールとして利用されいます。
時を超えて受け継がれたこの歴史ある建物が、今もなお重要な役割を担っていることに、深い感動を覚えます。
感動をあなたにもー日米の絆を体感してほしい

この日、筆者が目にしたのは、横須賀米海軍基地が単なる軍事施設ではなく、日米間の揺るぎない信頼関係が日々育まれる場ということです。
長年にわたり地域と歩みを共にしてきたソボル大佐の功績は、基地運営や隊員・家族の暮らしを支えただけでなく、横須賀市民との「絆」をさらに深めました。
日の丸と星条旗が並ぶ光景は、まさにその歴史と信頼の象徴そのものです。
真のリーダーシップとは、勇敢さだけでなく、平和な時代にこそ発揮されるもの。
将来を見通す力、周りの人々への思いやり、そして組織を長期的に強くする能力なのだと実感した交代式でした。
米海軍がこんなにも地域に寄り添い、温かく近い存在だと知り、心から感動しました。
あなたも日米の「絆」を体感してみませんか?
皆さんも、基地の一般公開イベントや交流の機会を通じて、日米の絆を肌で感じてみてください。米海軍と日本との「今」を体感できる、貴重で心温まる時間になるはずです。
米海軍横須賀基地
横須賀市泊町1番地
公式HP
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取材・校正協力:米海軍横須賀基地広報

